写真の説明: 2025年6月21日、日本腎臓学会の特別講演として「透析を止めた日」の著者である堀川惠子さんが講演されました。(イメージ)
2025年6月20日から22日に渡って日本腎臓学会が横浜で開催され、GCI芍薬訪問看護から3名のケアマネージャーが参加しました。特に注目を集めたのは、「透析を止めた日」の著者であるノンフィクション作家・堀川惠子さんによるご講演。3,000人規模のヘルスケアプロフェッショナルが参加し熱心に耳を傾けていました。GCI芍薬訪問看護で透析治療の現場に深く関わるケアマネージャーたちが、この講演から何を感じ、何を学んだのか。3名の声を通して、透析とケアマネジメントのあり方を考えます。
目次
有坂ケアマネージャー「医療とは誰のものなのか?」という問いに向き合った
「透析をしなければ死にますよ」と言われれば、誰もが透析を選ぶしかないと思ってしまいます。でも、堀川さんの話を聞いて、必ずしもそうではないと知りました。透析によって苦しむのであれば、それは本当に必要な治療なのか?と考えさせられました。
特に印象的だったのは、高齢者には腹膜透析が適しているという点。医師たちはそのことを知っているのに、なぜ広めてこなかったのか?医療とは誰のためのものなのか?という疑問が湧きました。
これまで私は血液透析を受けている方の最期の入院支援をしてきましたが、腹膜透析の有用性を知っていれば、もっと選択肢を提示できたはず。ケアマネージャーとしての責任を改めて感じました。
講演会終了後、演者の堀川惠子様の著書「透析を止めた日」を手に取ってみました。血液透析をしている方の最期がこんなに苦しく悲惨なものであると知りショックを受けました。透析患者さんがご自宅で暮らし続けながら、最期まで在宅医や訪問看護師による緩和ケアを受けることができるよう、ケアマネージャーとして透析患者さんにしっかりと最期まで寄り添っていきたいと思いました。
田中ケアマネージャー「腹膜透析がQOLを高める可能性を再認識」
血液透析の通院支援では、ヘルパーさんの訪問時間の調整が非常に難しいですし、特に認知症の方にとっては通院自体が大きな負担になります。腹膜透析で自宅で過ごせるなら、ご利用者のQOLは確実に向上するケースが多いと改めて感じました。
また、がんであれば疼痛コントロールが可能なのに、腎疾患ではそれが難しいという現状にも疑問を持ちました。とはいえ、日本も少しずつ変わってきていると感じます。地方の医師が腹膜透析に関心を持ち、学会で積極的に質問していた姿が印象的でした。
GCI芍薬訪問看護オールで、そして私たちケアマネージャーが、透析患者さんに何ができるのか、今後の支援の方向性を考えるきっかけになりました。
片山ケアマネージャー「制度の狭間で苦しむ人を支えるために」
堀川さんのご講演を通じて、制度の狭間で苦しんでいる方がいることを知り、ショックを受けました。これまで、透析を受けている方には選択肢がないと思っていましたが、実際にはそうではない。選択肢があることを知らないまま、苦しんでいる方がいるのです。
高齢のご利用者の中には、「4時間も座っているのは辛い」とおっしゃる方もいます。そうした声に耳を傾け、透析についてもっと学び、支援の幅を広げていかなければならないと強く感じました。
まとめ
3名のケアマネージャーが語ったのは、透析に関する知識がケアの質を左右するという現実。そして、医療の選択肢を正しく伝えることの重要性です。堀川惠子さんのご講演は、ケアマネージャーとしての視点を深める貴重な機会となりました。GCI芍薬訪問看護は今後も、透析を含めた医療の選択肢を利用者と共に考え、より良い支援を目指していきます。